鈴木庸介(Disk Union)インタビュー
– クラブ・シーンのど真ん中でラテンが花開く –

オブ・トロピークのキイワードのひとつは、「ラテン/トロピカル」だ。しかし、ラテン/トロピカル・ミュージックとは何かと聞かれたら、答えるのは難しい。あまりにも多くの国の音楽、あまりにも様々なリズムを内包していて、ひとことで表すのは不可能にすら思える。調べてみても、明快な説明にはお目にかかったことがない。
「ラテン鈴木」と呼ばれる人物がいるらしい。ラテン音楽を得意とするDJとしてクラブ・シーンで活動し、現在はDisk Unionに勤務しながら現在進行系のラテン音楽を精力的に紹介しているという。広い視野を持った、若く、とんがった、熱い男だと評判だ。ラテン/トロピカル・ミュージックを理解する手がかりが得られるかもしれないと、話を聞くためにDisk Union本社へ向かった。

[取材・写真 / 近藤哲平]

 

ラテン・ミュージックと出会う

鈴木:もともとモッズだったんですよ。かなりスリムでした(笑)。DJデビューしたのは13年前、19歳の時です。その時のパーティーのゲストDJが、CARIBBEAN DANDYというDJチームの藤井悟さんでした。悟さんがDJの中でラテンと思わしきものをかけていて、それを聴いて衝撃を受けて。もうモッズどころじゃないと思いましたね。
そのときは、とある(DJ)チームに居たんですけど、いつかまた悟さんと一緒にDJをやるんだ、っていう気持ちが強くなって、チームも抜けて、ひたすら一人で(ラテン・ミュージックを)掘って勉強しました。DJを始めて半年も経たないうちに、ラテンに夢中になってましたね。

− そんな出会いがあるものなんですね。その時にショックを受けたラテン音楽っていうのはどういうものでした?

鈴木:2005年、僕が最初に影響を受けたのがバルセロナの音楽でした。当時、ニューヨーク、東京に並ぶ 「人種のるつぼ」は間違いなくバルセロナだったと思います。政治的、宗教的、様々な理由で、南米をはじめ多くの地域からバルセロナに人々が移住してきて、文化的な衝突と融合が起こって、メスティーソ・ミュージックと呼ばれる混血音楽が生まれた。そのバルセロナのミクスチャー・ミュージックが隆盛を極めた時期でした。あとになって、悟さんがDJでかけていたのはそれだとわかり、心が暴れました。
とは言え、多くの情報もないし、とりあえずラジオのプレイリストを頼りに、関係がありそうなものを片っ端から買っていきました。いちばん最初に買ったのは、LA PEGATINAっていうスペインのバンドの日本語盤CDでした。ルンバ・カタルーニャという、カタルーニャ州の伝統音楽の、当時の急先鋒。

鈴木:2013年にLA PEGATINAが初来日して、東京公演でDJをやらせていただきました。その時は、自分の原点に出会えた気がして嬉しかったです。涙出ました。

− それはすごいですね!

情報源はライナーノート

鈴木:LA PEGATINAのCDを買ったときもそうでしたが、ライナーノートも大事な情報源でした。昔は、今以上に日本語ライナー付きのCDがたくさんあった気がします。ライナーを丁寧に読んで、そこで紹介されてる他のアルバムを、あれも聴いてみたいこれも聴いてみたい、ってバイト代を全部つぎ込んで、親に嘘ついて金借りて(笑)。僕の人生の中で、音楽を掘ることが一番楽しい時期だったかも。

− 僕もハタチ前後に、御茶ノ水のジャニス(※CDレンタル・ショップ)に毎週通ってました。借りてきたCDのライナーに載ってる名前をメモって翌週また借りて、ってずっとやってたんですよ。楽しかったですね。今の方が情報は多いし、なんでもすぐ聴けて便利なんですが、どこか熱量が少ない気がするんですよね。

鈴木:ダウンロードが増えて、CDのようなフィジカルなものや、さらに紙媒体が減ったことも大きな要因かもしれませんが、音楽の買い方自体が変わったなって思いますね。我々は、聴きたくて買ってたじゃないですか。でも今って、1回どこかで聴いて、いいと思ってから買うじゃないですか。いいかどうか分からないのに買う、っていうことはしない。

− 今はジャケ買いとかしないですよね。

鈴木:当時はユーロが高くて、1枚買うのも大変だったんですよ。直輸入だと3000円以上はしたので、大学生にはきつかったですね。しかも、中身がいいかどうかは、聴くまで分からない。でもだからこそ、その音楽を愛せたのかなって。その直線上でいま仕事にしてるのかも、って最近よく思いますね。

− 僕は、アメリカに留学したんですが、渡米する前にCDを全部売っちゃったんです。帰国してからも、さすがにまた全部買い直すことはしないですね。CD自体あまり買わなくなりました。

鈴木:後悔していませんか?

− すごく後悔してます。

鈴木:ですよね。当時は、まだSNSもそこまで主流じゃなかったし、動画サイトで好きなアーティストが動いてるのを見るだけで、びっくりしていました。自分で(アルバムを)買って、一から聞いて、辞書を片手にライナーをがんばって訳して。すごくまともな聴き方したんじゃないかなって。良い時代を過ごしたなって思っています。

あの人と一緒にDJをしたい

− そうやって集めた音楽を、DJでかけていたんですね。

鈴木:はい。大学を卒業してもすぐ職にはつかず、DJを続けました。しばらくして、とあるお店で悟さんとお会いして、「お前最近がんばってるらしいな、一緒にやろう!」っておっしゃっていただいた時、1つの目標がかないました。出会ったのが大学1年の時で、そこまで5年くらいかかりました。

− それは感無量ですね!

鈴木:はい。「あの人とまた一緒にDJやりたいっ!」って、いい目標だったと思います。結果、多くの音楽にめぐり合えた。

− それは素晴らしいですよ!

鈴木:悟さんのおかげです。大学1年のとき、はじめて一緒にDJをして、「ありがとうございます」って言ったんです。そしたらひと言、「今度はお前がお客さんにそう言われるDJになろうな」って。

− かっこいい!

鈴木:5年ほど前に悟さんに再びお会いした時、「あのひとことで頑張れました」って言ったら、「じゃあ次はお前が後輩にそう言えるDJになろうな」って!たまらなかったですね。

− かっこいいですね!そういう出会いがあったから、こうして音楽の仕事をしてるのかもしれませんよね。

飯なんか食わない

− その頃は、すでにいろんなラテンを聞いてたんですよね?

鈴木:はい。ちょうど2008年に、南米のクラブ・ミュージックが世界に広がるきっかけとなったアルバムがリリースされました。デジタル・クンビアを世界に知らしめたレーベル、ZZKのコンピレーション・アルバムです。

鈴木:日本でも当時、デジタル・クンビアはかなり流行りました。そこからどんどん掘り進めていった人と、しばらくしてまたオリジナルのクンビアや現行のラテン・ロックに戻っていった人と、2つに別れましたね。

− 音としてはクラブ・ミュージック寄りですから、従来のラテン好きにはアピールしにくいんじゃないでしょうか?

鈴木:以前からクンビアを聴いてた人たちにとっては、クンビアじゃないじゃん!って感じる部分もあったと思います。新しいものを一瞬食って、美味いなこれ、でもやっぱり前の方が美味いな、っていう人の方が、僕も含めて周りには多かったかもしれません。
僕はそこから、ラテン・ロックやラテン・ミクスチャー、あとはラテンに限らずバルカン・ビートやアフロ・ミュージックも聴くようになりました。ラテンという壁を取り払って、ワールド・ミュージック全般を広く聴いていた時期でした。圧倒的にラテンが好きでしたが、なんでも買ってましたね。CARIBBEAN DANDYのメンバーの方が、ZOOT SUNRISE SOUNDSってお店を原宿と、そのあと下北沢に移転してやっていたんです。毎週金曜の夜に新譜が入荷するとすぐに行って、(両手を広げて)ここからここまで全部くれ、って言って(笑)。

− えー!

鈴木:もう大変でした。レコードを買うためにバイトしてましたね。毎月10~15万っていう大学生じゃ考えられないくらいの金額を音楽に使ってました。楽しかったですねー。バイトの給料が出た日は、やっと買えるぞ!と思ってすぐに全額下ろして、買えるだけ買ってました。いつもカバンがパンパンになってましたよ。それを次の給料日までの間に聴いていく、っていう。飯なんか食わないですよ。当時は酒も飲まなかったし。

− ラテンに限らず、いわゆるマニアックな音楽にハマる人って、どっかでそういうおかしなことやってますよね。

鈴木:そうなんです!(笑)

最先端が好き

鈴木:オリジナルやリイシューものって、 正直、僕は買い集めるほど好きじゃないかもしれない。ヴィンテージ音楽も大好きではあるんですが、自分では買わない。僕は最先端が好きなんですよ。常に新しいもの常に新しいもの、って。ヴィンテージ音楽は、いわゆる勉強感覚で聴いていました。だから聴き漏れもかなりあって、今でもしょっちゅう恥かきます。

− では、ズバリ今の最先端って、どのへんにありますか?

鈴木:どこというよりも、ジャンルですかね。ちょっと商品紹介になるのですが。

チャンチャ・ビア・シルクイート『ビエナベントゥランサ』URBND0001
https://diskunion.net/latin/ct/detail/1007648299

− ジャケットがかわいいですね。

鈴木:これは今年の6月に出た、チャンチャ・ビア・シルクイートというアーティストの新譜です。国内仕様CDは、URBAN DISCOSっていう僕のレーベルから出てます。レーベル作っていいよっていう話をいただいて、急遽立ち上げたんです。これが第一弾タイトルで、帯とライナーをつけました。先ほど話したZZKのコンピレーションの一曲目を飾ったのが、このアーティストでした。10年経って自分のレーベルから国内仕様CDを出せたのは、かなり嬉しかったですね。

− すごい!出来過ぎじゃないですか?ちょっと作ってないですか? (笑)

鈴木:いやいや、まったく作ってないです!(笑)
僕はまさにこれが最先端だと思ってます。デジタル・クンビアは、クンビアをクラブ・ミュージック的に解釈し昇華する手法だった。それが今では、アンデスを中心とした南米全体の伝統音楽、いわゆるフォルクローレをクラブ・ミュージックに落とし込んでいる。南米のアーティストたちが、クンビアだけでなく幅広くルーツを探っているんだと思います。

− デジタル・フォルクローレというような動きですか。

鈴木:まさに。
それともう一つ。これは、プエルトリコのイフェと言うバンドです。10/31に、帯とライナーと日本限定のダウンロードカードをつけて発売されました。

イフェ『IIII+IIII』URBND0002
https://diskunion.net/latin/ct/detail/1007708153

鈴木:これ、自主制作だからバーコードもついてない。彼らから直接仕入れました。だから弊社のサイトでも、レーベル区分は「インディペンデント」なんですよ。

− どういう編成なんですか

鈴木:5人組です。打楽器が5人。

− あ、打楽器なんですか!パーカッションの音を加工してるから、わかりませんでした。
こういう新しい情報はどこから仕入れるんですか?

鈴木:ありきたりの答えですが、ネットですね。SNS、SOUNDCLOUD、BANDCAMPなどネットにあふれかえっている情報から、どうやって取捨選択するのかっていう話だと思うんですよ。僕の場合は、いままで聴いてきた音楽を参考に、自分の感性を信じるしかないです。あとはクレジットなどを調べて、そこから広げたり。

鈴木:Disk Unionのウェブ・サイトのラテン部門で、毎月10枚(のアルバム)をDJに向けて選んで紹介してます。それを始めてからすぐに、「レビュー見てますよ!」「あれ買いましたよ!」って声かけられるようになりました。この13年間DJ として培ってきた感性が間違ってなかったなって、少しは納得できるようになりました。有難いです。
あと、面白いことに、その10枚の中でも、自分が本当に推したいものって、実際売れます。レビューに気持ちが入るんでしょうね。たとえWEBでも、熱量が伝わるんですよ。

ラテン音楽の本質は「自由」

− 日本では、「ラテン」と言ったときに、実際にはその中の特定のジャンルだけを指していることが多いように感じます。例えば、オルケスタ・デ・ラ・ルスが有名になったこともあってか、サルサの存在感て大きいですよね。

鈴木:一時期、サルサ・シーンでDJしたこともありました。UNITED FUTURE ORGANISATIONの RAPHAEL SEBBAG氏とイベントを立ち上げたりして。でも僕はサルサの「ステップ」に、興味がなかったんです。たしかに、男性がリードして女性と踊る光景は誰が見てもかっこいいけど、個人的には、サルサもクラブ・ミュージックだ、っていう感覚なので、体を揺らすだけでもいいじゃん、と思っています。「型」を飛び越えて音楽と向き合えた時こそ快感だから。

− 確かに。僕もサルサは聴きますが、サルサのイベントには行きづらい。型やルールを知らないと馴染めない雰囲気があって。でもそれって、もったいないと思うんですよ。

鈴木:そうですね。僕はラテン音楽の本質は「自由」だと思っています。その自由さに、永遠に憧れているんです。バルセロナのシーンもそうだったし、異なるものを受け入れられるって、自由だからじゃないですか。

− ラテンのDJで、同じような考えの人って、いるんでしょうか?

鈴木:ラテンが得意なDJって、ラテンだけじゃないんです。少なくとも僕の周りにはそういう人が多い。僕も、ラテンの要素を感じられるものであれば、昭和歌謡もハウスもソウルも何でもかけます。全然ラテンじゃない曲をかけて、「やっぱりお前のDJ ってラテンだね」って言われると、一番うれしいですね。

− きっと、ラテンの “エッセンス” のようなものが出てるんでしょうね。ただ、エッセンスって説明しづらい。ラテン、トロピカル、という呼び方についても、人によって解釈が違いますし。

鈴木:例えば先ほどおっしゃったサルサはニューヨークの音楽ですが、ルーツは南米中南米じゃないですか。ルーツがそこにあれば、それはトロピカル・ミュージックと呼んでいいと思ってます。トロピカルに厳密な定義はないはず。自分がトロピカルだと思えばトロピカル。トロピカルなディスコだっていいし。

− 「ロック」というような、大きな概念で考えてるということでしょうか?

鈴木:そうですね。

− では、なにかのきっかけで「トロピカル」というキイワードに興味を持った人がいたとして、そこからどうやって聴き進めばいいでしょうか?というのは、ラテン・ミュージック全体を俯瞰する情報っていうのが、ネット上でも少ない気がするんですね。特定のアーチストについての情報は多くても、それらは点在してる印象があります。

鈴木:それはかなり難しい問題ですね。今のシーンを俯瞰・体系化するってことは、まだ誰もやってない。やっていても道なかばかと思います。それに、「トロピカルって何?」って聞いたときに、きっと全員の答えが違うと思うんですよ。日々進化していってるものですから、それでいいんです。だから魅力的。僕も負けずに進化していきたい。モッズだった少年が、一人の DJによってラテンと出会って、人生変わることもある。せっかくこういう業界に入って仕事してる以上は、そういうきっかけを生み出せる一人になれたらいいなって、日々思います。

− 鈴木さんにとってのバルセロナ・シーンのようなものに、鈴木さん自身がなればいってことですね。

鈴木:なれたらいいですね!

「モノ」として手元に置きたい

鈴木:CDやLPが売れないのは寂しいですね。やっぱりダウンロードが中心になってきたのは認めざるをえない。でも、良いものはやはり売れますよ。

− レコードだと、ダウンロード・コードがついてるものも多いですよね。

鈴木:レコードの需要が伸びてるって話も、正直どこか疑問です。ターン・テーブルの需要はそんなに変わってないんじゃないかな。新調したっていう話もあまり聞かないし。実は、レコード買っていても付属のダウンロード・コードを使って聴いてる人も多いのではないでしょうか。僕はそれも正しい聴き方の一つだと思います。音楽との付き合い方も、時代によって変わるのは当たり前。

− 鈴木さんは、デジタル化に対して否定的ではありませんね。

鈴木:全く否定的ではないです。悲観する気持ちも分かりますけど、それでも音楽を聴いてるってだけで最高じゃないですか。ちなみに僕は iTunesもSpotifyも使っていません。買いますから。DJ休憩中ですけど、買い続けてます。やっぱり、ジャケットもコミで、「モノ」として手元に置いておきたい。
中学生高校生のときから、部屋にCDが増えてくのがすごくうれしかったんです。棚を増やしたり、これから買うのを前提に最初から棚に余裕を作ったり、そこが埋まっていくことがうれしかった。どんなアルバムで(棚が)埋まるのか妄想しました。

− わかります!その楽しみは、ダウンロードにはないですからね。

鈴木:今でも、レコードが増えてくのはうれしいです。一枚一枚が自分の血と骨になってますから、捨てられないですね。

鈴木:いま、ラテン音楽を広く楽しめる現場が少ないなって思うんですよ。ラテンのイベントって、サルサやクンビアなど何かしらに特化したものがほとんど。だから、ラテン全般を広く楽しめる、全てのシーンをつなげるイベントをやりたいなって思います。サルサ・シーンでDJやっていた頃と同じ気持ち。クラブのど真ん中でラテンが花開く瞬間を見たい。

− 鈴木さんみたいなスタンスで活動する人が増えれば、もしかすると「ラテン」という言葉の定義が変わるかもしれないですね。

鈴木:そうですね。10年、20年とこの仕事を続けて、何か残せたらいいですね!

 

DJ YK a.k.a ラテン鈴木 (Disk Union/URBAN DISCOS)

2006年より60’s R&B, Soul, Jazz等のMODS musicからDJ活動をスタートするが、藤井 悟 (Caribbean Dandy) 氏の影響を受けLatin, World Musicの世界に没頭する。2010年より東京を拠点にグローバルに活動している音楽プロダクションJAPONICUS主催のパーティーにてレギュラーDJをつとめ、2011, 2012, 2013, 2017年にはフジロックフェスティバルでも開催されるアジア最大級レベル・ミュージックイベント ”RADICAL MUSIC NETWORK” にも出演。2013年には老舗クラブ “西麻布 328″ での活動も開始し、レジデントDJに抜擢される等 、”PopとLatin、ClubとLatin” をテーマにした独自のALL MIX STYLEは確実な評価を受けた。現在では六本木の老舗DJ Bar “Flamingo” で6hに及ぶALL MIXのロングセット、2015年10月からは RAPHAEL SEBBAG (U.F.O) 氏とサルサの都会的世界観を現代のクラブシーンに落とし込む企画 “URBAN BEAT SYNDICATE” を開始するなど、クラブ・ミュージック目線でのラテン音楽の探求を続ける。 現在ではDisk Unionラテン部門に勤務、2018年6月より自身のレーベル “URBAN DISCOS” を始動。

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